2011/10/12

人は忘れる

人は、忘れる。
あの時のことを。

とくに、ネガティブな出来事は。
辛い過去を忘れるのは、人間の得意技のよう。



だって、そうじゃないか。
もうこんなに、灯りがビカビカついている。

あの震災を受けての節電モードは、一体どこへ行ったんだ。
いくらなんでも、早すぎるだろ。

『夏場の電力消費ピーク時を過ぎたから』という理由らしいが、
いやいや、全然そうじゃないっしょ。

そういう問題じゃないっしょ。
そのまま続ければいいじゃない。なんでわざわざ戻すのさ。
節電の主旨が全く食い違っているように感じる。



こうして人は、喉元過ぎればの感性により、また同じことを繰り返すんだろうな。
こうして過去を忘れて葬っていくことにより、どんどんダメになるんだろうな。

『もうこんな想いは二度とゴメンだ』という想いを大事にする、強く想い続け、握って離さないことで、二度と繰り返さない自分で居られるのに。

よくもまぁ『過去は振り返るな』『昔の話は持ち出すな』『前を向いて生きろ』
などと言ったもんだ。こんなのはキレイゴト。

私は過去を振り返る。
昔の話を納得するまで持ち出す。
下を向いたり、後ろを振り返って、大事な落し物を全て拾って生きる。

こうやって、今は生きています。

辛いことを忘れて笑顔で生きているなんて、それはただ自分の気持ちから逃げてるだけだ。
ちゃんと向き合って、辛く苦しいことを直視することは、強くなることだし優しくなること。
辛く苦しいことも含有しながら生きていくことが、本当の幸せなのだと私は思う。


あの時の心の痛みを、昨日のことのようにリアルに感じられるように、日々訓練をするということを、最近しています。
過去に置き去りにしてきた辛かったこと、悲しかったこと、それらをここ最近、ずっとずっと拾いに行っているのですが、ずいぶんありましたよ。落し物。

あの時から成長した今の自分が、過去の自分を見つけて抱擁してしっかり向き合う。
こういう作業をするようになると、とてつもなく感情が噴き出すこともあり、相当キツイ場面も何度かあった。でも、ちゃんとドロドロの感情を味わい尽くし、のたうち回った後は、必ず一皮剥けるんです。ネガティブを味わえば、ポジティブも味わえるようになって、今までの自分ならなんでもないことが、もっともっと幸せに感じられるようになったのです。


やっぱり光と闇は表裏一体で、
闇を感じれば感じるほど、光も感じられるみたい。


これから、私の過去から得た大切な学びを、少しずつ公開していこうと思います。